結婚指輪・5つの金属を一挙紹介!その性質や特徴を【職人が徹底解説】

 

結婚指輪をオーダーする場合に選ぶべき5つの貴金属とその特徴とは!
 
 
 
結婚指輪の購入を考えているのであれば、どんなデザインで探していますか?
 
プラチナですか、それともゴールドですか?
 
 
結婚指輪にはどんな種類の金属があって、それはどんな性質の素材なのか、当然知りたい
ですね。
 
 
 
このプログは、宝石の権威、米国宝石学協会・GIAの宝石鑑定士であり、また17年以上にわたり、5000組を超えるカップルに結婚指輪を届けてきた、オーダーメイドのエキスパートであるデザイナーと職人が執筆しています。
 
 
 
 

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GIA・米国宝石学協会 宝石鑑定ディプロマ
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 GIA・米国宝石学協会  宝石鑑定ディプロマ
 
 
ここでは、そのジュエリーデザイナーが勧める、男性の結婚指輪用に使われる金属素材を紹介しています。
 
 
これから結婚指輪の購入を考えているのであれば、是非参考にしてみて下さい
 
 
ここでは、結婚指輪をオーダーメイドでつく
る際に知っておくべき金属の素材についてお
伝えします。
 
 
 
参考にしてみて下さい。
 
 
 
 

1. 金・ゴールドの結婚指輪

 
 
 
金・ゴールドは、結婚指輪や婚約指輪に最も一般的に古くから使われている金属です。
 
 
金・ゴールドは、古代ローマ時代より貨幣として使用されており、それで指輪をつくることは、すなわちお金そのものを指に着ける事でした。
 
当時から、男性が婚姻の証として女性に金・ゴールドの指輪を贈っていました。
 
 
 
恋人の顔  ゴールド結婚指輪、金、6〜7世紀、ビザンチン。  
恋人の顔 ゴールド結婚指輪、金、6〜7世紀、
ビザンチン。出典:メット美術館
 
 
 
理由として、もし夫に不測の事態がおこり、財政的に困難なった時、その指輪を売って、すぐにお金に変えることが出来るようにとの考えからでした。
 
 
それ故に、ヨーロッパ諸国を始め、米国、中東アジアなど多くの国で、結婚指輪として使われる金属の中で最も人気の高い金属、それが金・ゴールドです。
 
 
金は、他の金属と比べても最も換金性が強く、世界中どこに行ってもすぐにお金に変える事が出来る金属です。
 
 
 

 フェンディ製・ゴールドとピンクゴールドを組み合わせた美しいスタンプリング

 
 
 
日本の市場では、結婚指輪といえばプラチナ、というイメージが定着しているので、ゴールドの需要はプラチナに比べて低いと言えます。
 
 
ただ、最近は個性的なデザインやアンティークデザインの要望が多くなって来ており、そんなカップルたちは、金・ゴールドで結婚指輪を希望しています。
 
 
 
 
■【アンティークな結婚指輪】デザイナーが是非欲しいリング25選!
 
 
 
 
 
 
■【個性的!他にはない結婚指輪】オーダーデザイナーが選んだ35作品
 
 
 
 
 

金・ゴールドの特徴と性質

 イエローゴールドの結婚指輪をオーダー
 
 
 
イエローゴールドは、純金に銅や亜鉛などの
合金金属を混ぜたものです。
 
 
その中に含まれる金の純度によって、呼び方が変わり、日本では、結婚指輪に使われる最も一般的なものが、K18・18金です。
 
 
金の含有率100%のものを、K24・24金として、含まれる金によってカラット数が表示されます。
 
 

 金の含有率

_______________________________________________
 
 K24・24金 :99.9%

    K22・22金 :91.7 %

    K18・18金  :75 %

    K14・14金  :58.3 %
 

    K10・10金  :41.6 %

_______________________________________________

より高いカラット量は、より純粋な金含有量を意味します。

 

K24.純金が世界の金属相場の基準になっており、資産や投資対象として最も人気がある金属と言えます。

 
ゴールドリングは、その純度が高いほど良い
と考えられますが、リングの耐久性に関して
は、必ずしもそうとは限りません。
 
 
24金(純金)は非常に柔らかいため、傷が付
いたり曲がったりしやすく、宝石が簡単に落
ちてしまう危険性があります。
 
 
耐久性の高いゴールドリングを作るために、
純金より純度の低いものは、銅や銀、プラチ
ナなどの他の金属との合金となっています。
 
 
一般的な金の純度レベルのうち、10金が最も
耐久性がありますが、金の含有量が低いため
に、 ゴールドの煌めきも弱くなります。
 
 

日本では結婚指輪に使われているものとして、K18・18金が最も一般的ですが、米国ではK14・14金が一般的です。

 

これは国によって、耐久性と金の純度のバランスの考え方の違いに起因しています。

金・ゴールドは、研磨によって非常に光沢が出る為、光り輝きます。
 
 

また、耐腐食性が非常に高く、日常生活においてサビや腐食は起こることはほとんどなく、結婚指輪を始め、日常装飾品に使う金属として人気がある理由と言えます。

 

 

 輝き重視の K18・18金 ゴールド

日本で最も馴染みのあるK18・18金は、75%のゴールドの含有率を誇る、耐久性とのバランスがとれた高級合金です。
 
 
その金色の光沢は、理想的な美しさを指輪に与えると共に、耐腐食性が非常に高く、日常生活においてサビや腐食は起こりません。
 
 
ただ、硬度・キズのつき易さは、純度の低いK14 や K10に劣ります。
 
 
 
 

 耐久性重視の K14・14金 ゴールド

 
米国で結婚指輪などに使われている、最も一般的なゴールドがK14・14金になります。
 
K14・14金は、58.3%のゴールドを含むものであり、18金に比べて耐久性と価格に重きを置いた合金と言えます。
 
 
K14・14金はK18・18金に比べてその金色の深みは薄く、光沢も弱く感じます。
 
ただ、硬度はK18より高く、曲がりにくい金属といえます。
 
また、K14の純度はK18に比べて低いため、その分価格も低くおさえられます。
 
 
K14は、K18に比べて若干の色と光沢が薄さを除けば、強度と価格において結婚指輪に適した金・ゴールドと言えます。
 
 
 
 

  黄金色に輝く K22・22金 ゴールド

 
 
K22・22金は、日本では馴染みのないものですが、東南アジアや中東地域、インドなど広い地域において人気があります。
 
K22・22金を代表する、高い純度のゴールドリングはの人気は、その資産価値から来ています。
 
K18・18金であれば、その日の金相場、グラム単価の75%の価格になりますが、K22・22金であれば、金グラム単価の90%以上になるので、より換金性、資産性が高いといえます。
 
また、K22・22金のもう一つの魅力は、その色と光沢にあります。
 
金の純度が高い結婚指輪は、純金の黄金色を有していて、磨き上げられたものは光り輝く光沢を表します。
 
 
K22・22金のような純度の高い金の結婚指輪は、その比重の高さから重量もズッシリと重く、高級感があります。
 
 
当然価格は高くなりますが、それに有り余る魅力を有しているのが、K22・22金の結婚指輪でしょう。
 
 
 
 

■ イエローゴールドの長所

 

他の金属品に比べて最も低刺激性で、アレルギー反応も出にくいと言えます。


歴史的に、結婚指輪や婚約指輪に使用される最も人気のる金属であり、アンティークデザインのリングに適しています。

 

 


■ イエローゴールドの短所

 

ヘコミや傷が付きやすく、定期的に磨いてケアが必要です。

 

2022年11月現在の金相場は、依然として高額な値段で取り引きされています。

 

元来ゴールドは価格的にプラチナよりリーズナブルで、購入しやすいのですが、現在では、ゴールドの結婚指輪は、プラチナの結婚指輪と変わらない価格となっています。

 

 

純金・地金価格2022年11月14日 現在 

1グラム単価

店頭小売価格(税込)
(小売価格前日比)
8,752 円
(-73 円)
店頭買取価格(税込)
(買取価格前日比)
8,632 円
(-73 円)

田中貴金属発表

 

 

 
 
自宅でゴールドの結婚指輪をきれいにする3つの裏技を職人が伝授!
 
 
 
 
より高い純度のゴールドリングを選択する前
に、自分のライフスタイルを考えてみてくだ
さい。
 
 
手で作業する事が多い仕事の場合、または指
輪の耐久性に関心がある場合は、14〜18金以
下の純度のゴールドをおすすめします。
 
 
 
 
 
【デザイナーが選んだ】美しいゴールドの結婚指輪トップ61作品!
 
 
 
 
 
 
■ 職人が教える!結婚指輪をゴールドでオーダーする際の6つの裏知識
 
 
 
 
 
 

2.ピンクゴールドの結婚指輪をオーダーする

ピンクゴールドの結婚指輪をオーダーする

 

 

ピンクゴールドは、純金に銅と銀を混ぜ合わせた合金です。

 

銅と銀は耐久性を増し、ピンク色をつくる為の混合物であり、使用する銅が多いほど、赤身が増していきます。

 

K18のピンクゴールドの一般的な混ぜ合わせ率は、質量で75%の金と25%の銅です。

 

ピンクゴールドは、金と銅やその他の金属との合金であるため、ジュエリーには「純粋なピンクゴールド」は存在しません。

 

 

ピンクゴールドの知名度が日本において増したのは、25年前にフランスのジュエリーブランド、『 カルティエ 』が3色のゴールドを使ったリング『 トリニティ 』が発売された時でした。

 

 

 

 

このリングは、ピンクゴールド、ホワイトゴールド、イエローゴールドの3つのリングがつながっていて、また接触しているので、色のコントラストがハッキリと鮮明に出るところが魅力です。

 

これが日本で爆発的なブームになった時、初めてピンクゴールドが注目を浴びました。

 

それ以来、ピンクゴールドの需要は高まっていき、アメリカではローズゴールドとして、日本ではピンクゴールドとして定着して行きました。

 

 

■ ピンクゴールドは変色しますか?

 

ピンクゴールドは変色しません。

シルバー製品にピンク色のメッキをかけた製品が多く、そのイメージからピンク色は剥げると思っている方もいますが、K18、K14のピンクゴールドは、純金と銅、そしてシルバーの合金で出来ており、経年変化で表面だけが色が変わる事はありません。

 

ただ、他のカラーゴールドと同様に、ピンクゴールドジュエリーは定期的に磨き上げ洗浄する必要があります。

 

 

■ ピンクゴールドの長所

 

ネーミングのイメージと違い、ピンクゴールドは肌馴染みが良く、白く光るプラチナを敬遠する男性にも支持されています。

特にピンクゴールドに艶消しマット加工を施せば、光を抑えたメンズのスタイリッシュ感を出す事も出来ます。


また、強度に優れた銅を混ぜているピンクゴールドは耐久性があり、他のゴールド属の金属と比べても、曲がったりすることなく丈夫です。

 

 


■ ピンクゴールドの短所

 

銅にアレルギー反応を引き起こす可能性がある方にとってはアレルギー性の金属と言えます。


人気スタイルにもかかわらず、イエローゴールドやホワイトゴールドほど広くは製造されておらず、デザインバリエーションが少ないといえます。

  

金と銅の合金割合により、そのネーミングを変えている場合もあります。

 

 

ピンクゴールド K18

75%ゴールド   20%銅    5%シルバー


レッドゴールド K18

75%ゴールド   25%銅

 

ローズゴールド K18

75%ゴールド   22.5%銅    2.75%シルバー

 

 

銅と銀のさまざまな割合は、金の色を示しています。

 

たとえば、赤金に含まれる銅の割合が高いと、わずかに強いバラ色になります。

これらカラーの濃淡の違いはかなり微妙な違いになってきます。

 

店頭での確認をお勧めします。

 

 
 
 
 
 
 

3.グレーゴールドの結婚指輪

 K18グレーゴールド
 
 
 
ゴールドにパラジウムを混ぜ合わせ、グレーカラーにしたものをグレーゴールドと呼んでいます。
 
これにニッケルを加える事によって、プラチナカラーに近づけていったものをホワイトゴールドと呼びます。
 
 
グレーゴールドは、他のゴールド同様に75%の純金と25%のパラジウムを含む、K18・18金ゴールドです。
 
 
 パラジウム
                                 パラジウム
 
 
 

■ グレーゴールドの長所

 

パラジウムを含むグレーゴールドの最大の魅力は、そのカラーにあります。

 

白く光るプラチナが苦手な男性にとって、グレーゴールドは、とても魅力的でスタイリッシュなデザインのメンズリングになります。

 

また、グレーゴールドは、プラチナに比べて曲がりにくく、勿論腐食にも強いので、アフターケアがしやすい金属と言えます。

 

 

■ グレーゴールドの短所

 

2022年現在、最も

銅にアレルギー反応を引き起こす可能性がある方にとってはアレルギー性の金属と言えます。

 

ネーミングのイメージと違い、ピンクゴールドは肌馴染みが良く、白く光るプラチナを敬遠する男性にも支持されています。

は、ジュエリーの製造に使用される最も長
い歴史を持つ貴金属の1つです。
 
 
また、今日の市場で最も手頃な価格の貴金属
です。
 
金と同じように、純銀は柔らかすぎて単独で
使用できないため、銅や他の金属との合金で
あるスターリングシルバーが一般的です。
 
白い月のような色合いと金属の歴史と魅力が
混ざり合っているため、低価格で贅沢な外観
を求める人に人気があります。
 
 
ただし、硬度は低く柔らかい金属なので、
が付きやすく、 損傷に加えて変色するため、
定期的に磨き、掃除する必要があります。
 
 
 
 
 

4.プラチナの結婚指輪をオーダーする 

プラチナの結婚指輪をオーダーする

 
 
 
世界で最も希少な金属の1つとして知られて
るプラ​​チナは、贅沢な選択肢であるだけでなく、最も強力な貴金属の1つでもあります。
 
 
プラチナは硬度も高く、ひっかきキズにも強
い素晴らしい素材であり、大切な宝石をしっかりとホールドする枠として、最適と言えます。
 
 
ダイヤモンドを爪でしっかりと留める立爪デ
ザインの婚約指輪に、プラチナが多く使われ
ているのも、硬度の高い特性から来ていま
す。
 
また、プラチナ商品は、その純度によって価
格や価値が変わってきます。
 
 
 

  プラチナリングの含有率

_______________________________________________
 
   Pt 1000 : 99.7 %

   Pt 950    :  95 %
 
   Pt 900    :  90 %
 
    Pt 850    :  85 %
 

_______________________________________________

 
 
日本では主に Pt 900が使われています。
 
それより純度の高い Pt 950は、欧州のプラチナ含有率が一般的で、Pt1000もまた高い需要があります。
 
 

 

■ プラチナ 1000 ・ Pt 1000 

プラチナ 99.8 %    ルテニウム  0.2 %

 

純度がほぼ100%のプラチナとして、プレミアムなプラチナ結婚指輪といえるので、価格も高額になります。

 

また、プラチナ、ルテニウム共にアレルギーフリーの金属であるため、アレルギーフリー金属のチタンと同等の耐アレルギーリングと言えます。

 


■ プラチナ 950 ・ Pt 950

プラチナ 95 %  パラジウム&ルテニウム 5%

 

プラチナの純度が非常に高く、欧州のプラチナ製品基準になるため、日本でも多くの店舗で販売されるようになりました。

 

また、純度が高い分、耐アレルギー性も高く、汎用性の高い結婚指輪といえます。

 

 

■ プラチナ 900 ・ Pt 900

プラチナ 90 %   パラジウム他  10 %

 
日本で最も一般的に結婚指輪に使われているプラチナリングです。
 
耐久性、価格ともにバランスがとれていますが、徐々に950が主流ななりつつあり、人気ぐ下降線を辿り始めています。
 
 

 

■ プラチナの長所

 

他のリング製品に比べて、最も硬度が高く、キズがつきにくい金属です。

 

またその採掘量は非常に少なく、レアメタルの中でも希少価値が高く、プレミアムな金属と言えます。

 

プラチナ低刺激性で、アレルギー反応も出ないアレルギーフリーな金属として、結婚指輪に最も適した金属と言えます。

 

 

■ プラチナの短所

 
プラチナは硬度が高く、表面のキズに対しては耐性が強いと言えますが、粘性も強く曲がりやすい金属と言えます。
 
 
幅が細く厚みのない指輪は、ゴールド製の指輪以上に曲がりやすく、普段から注意が必要です。
 
 
 
 
 
■ 職人が教える!結婚指輪をプラチナでオーダーする際の5つの裏知識
 
 
 
 
 
 

4. グレーゴールドの結婚指輪

 
かつて金よりも価値があると考えられていた
銀は、ジュエリーの製造に使用される最も長
い歴史を持つ貴金属の1つです。
 
 
また、今日の市場で最も手頃な価格の貴金属
です。
 
金と同じように、純銀は柔らかすぎて単独で
使用できないため、銅や他の金属との合金で
あるスターリングシルバーが一般的です。
 
白い月のような色合いと金属の歴史と魅力が
 
 

 

6.チタンの結婚指輪をオーダーする

メンズリングで人気が高まっているチタン
は、かつて工業用途に多く使用されていまし
た。
 
信じられないほど丈夫であるだけでなく、非
常に軽量であるため、ジュエリーを着用する
ことに慣れていない人に最適です。
 
 
モダンでユニークな外観に加えて、非常に傷
がつきにくく、メンテナンスが簡単です。
 
 
チタンは、結婚式の日に美しく見せるために
特別な注意を払う必要はありません。
 
   
欠点としては、 チタンの結婚指輪はサイズを
変更できないため、注文時に正しいサイズで
あることを確認し、指のサイズが変動した場
合でもサイズを変更できないことに注意して
ください。
 
 
 
 
 
 
いかがでしたでしょうか。
 
後は実際に店舗でいろいろな結婚指輪わ、着
けてみて、自分の好みの素材を見つけみてく
ださい。
 
 
また、もっと素材についてお聞きになりたい
時は、メールにて私共にお問い合わせください。

 

 

 
筆者 
ヨーアンドマーレ代表
GIA・GG  米国宝石学協会 鑑定士 島田 洋輔
 
 
 
 
 
 
 
 
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