金属アレルギーにならない結婚指輪!5選【オーダー職人が徹底解説】

 
 
 金属アレルギーにならない結婚指輪はこれ![ 職人おすすめの4選 ]
 
 
 
 
私は金属アレルギーがあるのですが、どん
結婚指輪がいいでしょうか? 』
 
『 金属アレルギーがあるので、アレルギーの
 でないチタンの結婚指輪しかチョイスはな
いのでしょうか?
 
結婚指輪のオーダーメイドを希望されるお客
様から、長時間指をしていると指が赤くな
る等の金属アレルーについての質問が多く
寄せられます。
 
 
結婚指輪をこれから購入しようと考えている
人にとっては絶対に解決したい問題ですよ
ね。
 
ジュエリー職人やデザイナーにも、実は金属
アレルギーだという人は結構います。
 
 
 
このプログは、宝石の権威、米国宝石学協会・GIAの宝石鑑定士であり、また17年以上にわたり、5000組を超えるカップルに結婚指輪を届けてきた、オーダーメイドのエキスパートであるクラフトデザイナーが執筆しています。
 
 
 
 

_____________________

GIA・米国宝石学協会 宝石鑑定ディプロマ
 __________________
 GIA・米国宝石学協会  宝石鑑定ディプロマ
 
 
 
 
ここでは、彼らが自分の結婚指輪をつくる
時、金属アレルギーに対してどのように対処
しているかを、以下についてまとめてみまし
た。
 
 
 
是非参考にしてみて下さい。
 
 
 
目次
________________________________________________
 
 
1. 結婚指輪でアレルギーにならない4つの金属
   1-1. Pt 1000 について
   1-2. Pt 950   について
   1-3. K22       について
    1-4.チタン   について
 
2. なぜ結婚指輪でアレルギーになるのか
    2-1. アレルギーがでやすい金属は
    2-2. 金属アレルギーのある人が避けるべき
           結婚指輪
 
3. 結婚指輪でアレルギー症状が出てしまった  時の対処法
 
________________________________________________
 
   
 
 
 

1.結婚指輪でアレルギーにならない4つの金属


 
 
  
結婚指輪として良く使われている金属のうち
アレルギー反応が出ない、と考えられる金属
がいくつかあります。
 
その金属の良い所とマイナス面も同時に示し
みまた。
 
 
 
 

1-1. Pt 1000 : プレミアムな純プラチナ・アンチアレルギー率・98%

 
 
 
Pt 1000 ・ プラチナ1000 は数少ないアレルギ
ーの出ない安全な金属と言えす。
 
金属アレルギーは、塩分を含んだ汗と金属が
接触することによって、その金属が溶け込ん

起こります。

 

正確には、金属からイオンが発生することに
よるのですが、元来純プラチナは、そのイオ
ン発生率がほぼゼロの金属なので、金属アレ
ルギーをひ起こしにくいとされています。
 
 
プラチナ1000には、ごく少量、正確には1%
前後のルテニウムという他金属がふくまれて
おり、これは真の純プラチナでは非常に柔ら
かく、常的に使用する指輪としてはすぐに
曲がっしまう為に、硬いルテニウムを少
混ぜことによって曲がりにくくしていま
す。
 
 
プラチナ1000に含まれているルテニウム
   硬く曲がりにくい金属・ルテニウム
 
 
そのルテニウムもまたプラチナ以上のアレ
ルギー性金属ので、純プラチナとルテニ
ムの合金である Pt 1000 ・ プラチナ1000 はア
レルギーにならない金属なのです。
 
 
したがって、金属アレルギーで悩むジュエリ
ーデザイナーや職人の多くは、このプラチナ
1000にて自分の結婚指輪やファッションジュ
エリーを製作し、予算的に許されるお客さん
には、アンチアレルギー金属としてプラチナ
1000をすすめています。
 
 

■ Pt 1000の結婚指輪としてのマイナス点 

Pt 1000の結婚指輪としてのマイナスふ点
 
 
1.  結婚指輪として使用するには、申し分のな金属ですが、他の金属に比べて少し価格
高くなります。
 
 ほぼ100%のプラチナ純度の高さ故の理由も
 ありますが、それ以上に、その柔らかさか
 らリングへの整形過程が特別で、一言
 で言と手間がかかります。
 
 その為に流通量も少なく、やはり特別なも
 のは価格も高くなります。
 
 
 2.  既製品のプラチナ1000 の結婚指輪はなかなか見つけることが出来ません。
 
 その為に、例えばお気に入りの結婚指輪が
 製品で見つかった場合、それがPt 900
 あれば、特注でPt1000 でのオーダー依頼を
 する必要があり、その場合倍以上の価格を
 要求される可能性があります。
 
 また、そもそも特注での依頼を受けてくれ
 る可能性は低いと言えます。
 
 

■ Pt 1000の結婚指輪 購入に際して

Pt 1000の結婚指輪 購入に際して
 
 
もし予算が許されるのであれば、アレルギー
の出ない結婚指輪として、Pt 1000 ・プラチナ
1000 は最もおすすめできる金属です。
 
既製品でプラチナ1000の結婚指輪を探すのは
難しいと考えますので、結婚指輪のオーダー
専門店で依頼することをおすすめします。
 
 
価格の目安として、シンプルなデザインで
れば、一般的なPt 900 や Pt 950 の製品価格か約30%高くなると考えてください。
 
 
例えばこの結婚指輪が Pt 900にて ¥ 90.000 だた場合、
 同じ製品を Pt 1000 にて依頼した場合には、
 ¥ 120.000 位になると考えてください。
 
いかがでしょうか。
 
 
 
 

1-2. Pt 950:最も流通量の多い低アレルギー金属 ・ アンチアレルギー率 95%

 
 
 
 
 
 
 
指輪を着けて、金属アレルギーが出る人のほ
とんどが軽度です。
 
そんな人におすすめなのが、この Pt950 ・ プ
ラチナ950 です。
 
プラチナ950は、95%のプラチナと3%のルテ
ニュウム、2%のパラジュウムから出来ていますが、プラチナとルテニュウムはアンチアレルギー金属なので問題ありません。
 
 
唯一パラジュウムがアレルギー対象金属にな
りますが、その含有率は2%に過ぎず、軽度の金属アレルギーの方であれば、ほとんど影響がないレベルです。
 
 『  今まで着けたアクセサリー全てにアレルギが出た訳ではないのですが、いくつかの輪とかネックレスのいくつかを着けたに、肌が赤くなった事があります。金属はわかりません。』
 
 
実際には、このレベルでのアレルギーの相談
お客さんが大多数です。
 
このような方が Pt 950 の結婚指輪を購入した果、アレルギー反応が出た事例はほとんどりません。
 
 
したがってPt950 ・ プラチナ950 は最も汎用性の高い低アレルギー性金属と言えます。
 
 
 

■ Pt 950の結婚指輪としてのマイナス点

 
パラジュウムというアレルギー対象金属を2%とはいえ含んでいるため、アンチアレルギ率 95% 、つまり5%の不安を無視できないかもいれません。
 
 
 

■ Pt 950の結婚指輪 購入に際して

 
 
Pt 950 の結婚指輪は、今回紹介しています他
のアンチアレルギーの金属で出来た製品に比
べて、圧倒的に流通量が多く、価格も特注レ
ベルではないので購入しやすいと言えます。
 
また、海外ブランドのプラチナの結婚指輪の
ほとんどが Pt 950 製品であるため、豊富なデザインから選ぶ事が出来るでしょう。
 
 
 
 

1-3. K22:純金にも引けをとらないゴールド・アンチアレルギー率 92%

 
 
K24 ・ 純金は、アレルギーがほとんど出ない金属ですが、ほぼそれに近い純度のK22・22金また低アレルギーの金属です。
 
 
K22は金の含有率が約92%なので、そのアン
チアレルギー率も92%と考えれば、軽度の
属アレルギーの方であれば、Pt 950 同様に
とんど問題ないといえます。
 
 
K24・純金は、純プラチナと同様に非常に柔ら
かく、このまま結婚指輪に整形してもすぐに
曲がってしまう為に、他の金属を加えていま
す。
 
K22には、91.6%の純金と8.4%のシバーと
銅、そしてパラジウム ( パラジウムを加えな
場合が多い ) を一定の割合で含有した合金
です。
 
 
純金とシルバーは低アレルギー性の金属に
て、アレルギー対象金属は銅になりますが、
その含有率は4%前後であることから、軽度の金属アレルギーの方であれば、安全な金属といえます。
 
 
軽度の金属アレルギー反応のお客さんが、ゴ
ールドの結婚指輪を希望されている場合に
は、このK22 ・ 22金にて製作する事が多いの
ですが、ご購入後にアレルギーで指が赤くな
ったというケースは今のところありません。
 
 
 

■ K 22の結婚指輪としてのマイナス点

 K 22の結婚指輪としてのマイナス
 
 
 
1.  銅というアレルギー対象金属を約4%ほどとはいえ含んでいるため、アレルギーフリ
 ー金属はありません。
 
 
K18・18金の指輪などでもかなりの金属アレ
ギーが出た経験のある方には、おすすめ
できません。
 
 
2.  K22・22金は、K18・18金に比べても金の純度が高く、価格も上がります。
 
またその流通量も少ない為、既製品の結婚
指輪としては見つけのは難しいでしょう。
 
 
 
 

 ■ K 22の結婚指輪 購入に際して

K 22の結婚指輪 購入に際して 
 
 
 
 

1-4. チタン: アレルギーフリー金属・サイズ直し不可

チタン: アレルギーフリー金属 • サイズ直しができない
   
チタンもまた、イオン発生率がほぼゼロの金
属なので、結婚指輪とし考えうる最も安全
なアレルギーフリーの金属です。
 
通常99.9%の純度の医療用グレードであり、
体内に埋め込まれるプレートやインプラント
そして医療用器具にも使用されています。
 
また、チタンは熱伝導率の低い金属なので、
高温になりにくく、アレルギーの原因である
汗も出にくいので、アンチアレルギーの金属
としては最適といえます。
 
 
 

■ チタンの結婚指輪としてのマイナス点

チタンの結婚指輪としてのマイナス点
 
 
チタンのマイナス面は、一言でいうとその高
品質であるが故に扱いにくい金属という点で
す。
 
1.  チタンの指輪はサイズ直しが出来ませ
 ん。
 
チタンは非常に硬い金属であり丈夫です。
 
その強度は鉄の2倍、アルミの3倍あります
が、それ故に加工が難しく、指輪のサイズ直しが出来ない金属と言えます。
 
 
購入した後には、指のサイズの変化からずサイズ直しは必要になるので、それが不可能な金属は結婚指輪には適していません。
 
 
2. チタンは、貴金属としての質感やデザイン性に乏しい金属と言えます。
 
その重さは、銅の半分、鉄に比べると65%程度しかありません。
 
軽いという事は道具にはプラスですが、飾品としては重厚感にかける安っぽい印象になります。
 
 
またチタンは、その加工の難しさから結婚
指輪として装飾を加えにくく、シンプルな
デザインになります。
 
ダイヤモンドをチタンリングの表にセトしたり、模様やテクスチャーを入ての装飾がほぼ不可能です。
 
       
3. チタンは高価な金属であり価格が高くなります。
 
チタンは多方面で万能な金属ですが、高品で幅広く使える分、コストがかかり、結婚指輪としてはその重厚感の無さの割りに高額商品となります。
 
 
 

■ チタンの結婚指輪 購入に際して 

チタンの結婚指輪 購入に際して 
 
 
チタンを購入する際には、上記のマイナス面
をしっかりと確認した上で、担当者と理解を
深めてから購入する事をおすすめします。
 
担当者との話をしない形での、ネットからの
購入はおすすめできません。
 
また、模様やダイヤ装飾がある、デザイン性
豊かな結婚指輪を希望する方には不向きで
す。
 
あくまでシンプルなデザインでの結婚指輪と
なる事を考慮する必要があります。
 
 
 
 
 

2.なぜ結婚指輪でアレルギーになるのか 

なぜ結婚指輪でアレルギーになるのか
 
 
 
ネックレスや指輪、ピアスなどを着けた時、
属が塩分を含んだ汗などに触れることに
って、その金属成分が微量に溶け出し、金属
がイン化します。
 
そのイオン化した金属が、体内に入り込んだ
時に、体が過剰反応することでアレルギー反
応をおこし、その症状として肌が赤くなった
り、湿疹がでたりする事があります。
 
 
これは、接触アレルギー性皮膚炎といい、軽
度の皮膚炎であればかなり多くの方に見られ
るものです。
 
 
 

 2-1. アレルギーが出やすい金属とは

 
金属アレルギーによって皮膚炎になる人とな
らない人がいるように、金属によってもアレ
ルギーを引きおこしやすい金属と、そうでな
い金属があります。
 
 
最も気をつけなければならない金属がニッケ
ルです。
 
 
 

■ 金属アレルギーの8割はニッケルが原因

アレルギーがでやすい金属1位 :ニッケル

 
 
 
ニッケルは、様々なジュエリーに含まれてお
り、接触アレルギー性皮膚炎の8割がニッケルによるものと言われています。
 
実際にアメリカなどでは、米国接触皮膚炎協
会・ACDSによって、ニッケルが接触アレルーオブザイヤーに選ばれるほどで、女性の24〜36%、男性の約7〜15%に影響を及ぼすと言われています。
 
多くの金属アレルギーが存在しますが、ニッ
ケルアレルギーを伴わないで、他の金属のみ
のアレルギー反応を示す方は稀です。
 
 
よってまずニッケルに対するアレルギーの有
無を確認してみて下さい。
 
 
 
▼ ニッケルによるアレルギーの確認方法 
 
病院に行ってパッチテストを受ける前に、自
分で簡単に出来る確認方法として、
 
一円玉を大きめの絆創膏などで一日腕に貼っ
てみて下さい。
 
それで皮膚の炎症を引き起こす場合は、アレ
ルギーがあると考えられ、その赤い炎症の度
合いによっても、アレルギーの重度が確認で
きるでしょう。
 
 
ニッケルは、アクセサリーなどの表面に、白く光沢を出すためのメッキ材として使用されることが多く、また、腐食しやすい低級素材でつくられた、ピアスリングなどに耐食目的( 錆びにくくする)でも利用されていま
す。
 
 
結婚指輪の相談に来店される女性のお客様で
 
「  ピアスとかネックレスを着けて、皮膚炎になった事があり、アレルギーが心配です。」
 
と言われる方がかなりおられますが、ほとん
どはニッケルによる軽度のアレルギー皮膚炎
と考えられます。
 
 
ピンクゴールドやイエローゴールドの色に
ッキされた商品にも、その下地としてニッ
ルメッキが使用されています。
 
 
金属アレルギーを懸念する方は、こういった
ファッション系リングは避けた方が良く、購入する際は、担当者にニッケルを含んでい
るかどうかを必ず確認するようにして下さ
い。
 
 
  

■ アレルギーがでやすい金属:パラジウム

アレルギーがでやすい金属:パラジウム
 
 
 
パラジウムもまた、アレルギー性皮膚炎を
きおす対象金属です。
 
一般的には馴染みの薄い金属ですが、プラチ
ナ族に属する高価な金属で、今現在( 2022年3月 )プラチナの2倍近いグラム単価になっています。
 
 
特にプラチナやゴールドなど高品質な貴金
がねとしても広く用いられている為、
ジウムに対してアレルギーが疑われる
って、結婚指輪の金属の選択肢は少なくなります。
 
 
もし以前にPt900や Pt850 のリングやネックレスで皮膚炎を発症した経験がある人の場合には、高い確率でパラジウムに対してアレルー反応をおこしている可能性があります。
 
 
また、パラジウムに対してアレルギー反応
おこ場合には、ニッケルにも反応するケ
が多く、選択する金属はPt1000又はチタ
に限られて来ます。
 
 

 

■ アレルギーがでやすい金属:銅

 
 
アレルギーがでやすい金属:銅
 
 
 
  
銅もまた金属アレルギーをおこしやすい金属
であり、ニッケルほど問題はおこりにくいの
ですが、金属アレルギーのパッチテストでは
約4〜5%の陽性率と言われています。
 
 
銅は、ゴールド系貴金属の割がねとして広
いられており、K14・14金やK18・18金には必含まれています。
 
 
また人気のピンクゴールドにも、色つけの目
で相当割合の銅が含まれているので、
 
 
もし以前に18金の貴金属を身につけてアレル
ギー症状が見られた経験がある場合には、プ
ラチナの結婚指輪を選択することをおすすめ
します。
 

  

■ その他のアレルギー対象金属 

その他のアレルギー対象金属  
 
 
 •  亜鉛  真鍮
 
 亜鉛は、コストの低い金属なので、安価なア
 クセサリーや指輪に広く使われています。
 
 また、真鍮は亜鉛と銅の合金であり、これも
 また安価な金属としてアクセサリーに広く使
 われていますが、どちらの製品も例外なくニ
 ッケルメッキされており、共にアレルギーを
 おこしやすい金属で出来きています。
 
     
これはの製品を着けてアレルギー皮膚炎をお
こすことが非常に多く、中でもニッケルメッ
キされた安ピアスで、アレルギーをおこ
した経験のる女性が非常に多いといえます。
 
 
 
 
 •  クロム  コバルト  スズ  水銀
 
 これらの金属に共通するするのは、汗などに
 よって溶け出しやすく、イオン化傾向が強い
 という点です。
 
     
ただ安価なアクセサリーを含めた貴金属に使
用されることは少なく、結婚指輪やリングに
よる皮膚炎の対象金属には当たらないでしょ
う。
 
 
 
 

2-2. 金属アレルギーのある人が避けるべき結婚指輪

 
 
アレルギー性皮膚炎をひきおこす金属の種類は人によって違います。
 
 
ただ、自分がどの金属によってアレルギーをひきおこすのかはなかなか分かりません。
 
 
確認する方法として病院にてパッチテストを
受ける方法がありますが、なかなか病院に行く時間がないという方も多い思います。
 
 
 
ここでは、金属アレルギーを懸念する人が最
低限避けた方が良い指輪の種類をお伝えしま
す。
 
 
 

■ ニッケルメッキされた指輪 

アレルギー皮膚炎を避けるべきニッケルメッキされた指輪 
 
 
 
亜鉛や真鍮などで作られ、表面にニッケルメ
ッキをして白色金属に見せた、安価なアクセ
サリー系の指輪は、価格も数千円レベルで販
売されています。
 
 
金属アレルギーを懸念する女性は、こうい
ったタイプの指輪を着けるのは避けて下さ
い。
 
 
実際には、アレルギー性皮膚炎の経験をもつ
女性のほとんどが、こういったリングやピア
スを着けたことによるものです。
 
 
 
 

■ 金メッキされた指輪

アレルギー皮膚炎を避けるべき金メッキされた指輪
 左:メッキ前のシルバーリング
  右:金メッキされた後のリング
 
 
 
ゴールドに見せる為に、安価な金属の上から
金メッキを施した指輪もまたおすすめ出来ま
せん。
 
 
メッキに使う金がもし純金であれば問題はな
いのですが、安価なアクセサリーに実際に使
われている金色のメッキ材には、銅やパラジ
ウム他、多くの低級金属素材が混合されてい
ます。
 
 
また、金メッキを施す場合、下地にニッケル
メッキをする事が多く、更にアレルギー対象
金属が加えられ、さながらアレルギー対象金
属のオンパレードのような製品になっていま
す。
 
 
金属アレルギー如何かに関わらず、金メッキ
されたピアスなどを着けるのは避けた方がよ
いでしょう。
 
 
ちなみ人気のピンクゴールド色の金メッキ製
も多く、同じように避けた方が良いと言え
ます。
 
 
 

■ ホワイトゴールド製の結婚指輪

 
 
 
K18・18金のホワイトゴールドやグレー色のグレーゴールドもまたアレルギーを懸念される方は避けた方が良いかも知れません。
 
 
K18ホワイトゴールドは、75%の純金とニ
ケルやパラジウム等の合金として作られてお
り、特にパラジウムの割合が他の結婚指輪に
比べて高く、中にはパラジウムが20%を超え
るホワイトゴールドもあります。
 
 
アレルギーを懸念する人であれば避けた方が
良いと考えます。
 
 
 
 

■ ピンクゴールド製の結婚指輪

金属アレルギーを避けるべきピンクゴールドの結婚指輪 
 
 ピンクゴールドの結婚指輪もまた、アレルギ
ー性皮膚炎を発症した事がある方にはおすす
めできません。
 
 
ピンクゴールドは、金に銅を含有させること
によってピンクカラーを出していますが、こ
アレルギー対象金属である銅が相当量含ま
れています。
 
 
K18・18金や K14・14金 などにも銅は少量含ま
れていますが、ピンクゴールドには15%以上
の銅が含まれており、金属アレルギーになる
確率は高くなります。
 
 
 
 
 
 

3. 結婚指輪でアレルギー症状が出てしまった時の対処法

なぜ結婚指輪でアレルギーになるのか  
 
 
 
 
結婚指輪をしていて赤い皮膚炎が見られた場
合、それが必ずしも金属アレルギーとは限
ません。
 

指輪を着けたまま入浴した際に、指輪と皮膚
の間に石鹸や入浴剤などの成分が残り、その
成分と皮膚が反応して皮膚炎になるケースも
あります。
 
 
そんな時は、指輪を外して洗浄、消毒を行え
ば、普通の皮膚炎であれば一日もすれば治り
ますが、もし赤い炎症がしばらく消えなけれ
ば、金属アレルギーの可能性があります。
 
 
その上で、金属アレルギーが出る結婚指輪を
着けなければならない時は、応急処置とし
て、リング全体を透明のマニキュアでコーテ
ィングしてみて下さい。
 
 
そうすることによって皮膚と金属が触れない
ようにしながら、更なる対処法を考えていき
ましょう。
 
 
 
 

3-1. その指輪を修理加工して使う

 
 
 
 
せっかく購入した大切な結婚指輪です、出来
ればそのまま使いたいですよね。
 
まずはその旨をオーダー指輪専門店にて相談
して修理加工を依頼してみて下さい。
 
その際に提案される修理内容は、指とリング
内側の接触部をアンチアレルギー金属にす
ることになるでしょう。
 
 
 

■ 結婚指輪の内側をにロジウムメッキをする

   ( 左 ) K10金ゴールドのリングに  ( 右 ) ロジウムメッ
キをしたリング
 
    
最も簡単な方法としては、リング全体、また
は内側部分にロジウムと言う金属をメッキす
る方法です。
 
 
前章にてニッケルメッキや金メッキは避ける
べきと伝えましたが、ロジウムは低アレルギ
ー性の金属で、アレルー皮膚炎をおこす可
能性は極めて低いので、その金属をリング
メッキします。
 
 
ゴールドリング全体にメッキをする、当然白
いリングになってしまうので、リングの内側
だけメッキをする方法もあります。
 
 
薄くメッキをすると当然時間と共に剥がれて
来ますが、リングの内側は外側に比べて剥が
れ難く、通常の使い方であれば1年以上保つことが出来ます。
 
 
メリットとしては、頼めば数千円で出来るの
と、数日での加工にて可能です。
 
 
デメリットとしては、ロジウムは白い金属な
ので、メッキした部分は白くなります。
 
 
もし対象の結婚指輪がゴールドやピンクゴー
ルドの場合には、内側だけが白系金属の色に
ってしまいます。
 
 
また、やはりメッキである以上はいずれ取れ
てしまので、あくまで応急処置として考える
べきでしょう。
 
 
 

■ 指輪の内側にアンチアレルギー金属を張る 

 
 ホワイトゴールドのリング内側にK22・22金を張り
 合わせ加工した結婚指輪
 
 
 
 
しっかりと修理するのであれば、低アレルギ
ー性の金属を、指と接するリング内側の面に
張る必要があります。
 
 
内側に張る金属としては Pt1000・プラチナ
1000や K22・22金などの低アレルギー性の金属を選んで下さい。
 
 
メリットは、メッキと違い剥がれてしまうこ
とはなく、しっかりと修理加工がされれば、
その結婚指輪を使い続ける事ができます。
 
 
デメリットは、修理費用はその結婚指輪の購
入価格と同じくらいかかると考えて
 
内側に金属を張ると言う加工は、もう一つ指
輪を別に作り、それを今の結婚指輪と組み合
わせて二重構造のリングにすることになるの
で、非常に手間がかかる加工になるからで
す。
 
 
いずれにしても結婚指輪のオーダー専門店に
依頼して、リング内側にはどのような修理加
工が最適なのか、そのアドバイスにしたがっ
て下さい。
 
 
 

3-2. その指輪を下取りに出して新しい指輪をオーダーする

その指輪を下取りに出して新しい指輪   をオーダーする

 
 
 
アレルギー性皮膚炎がでる結婚指輪を着け続
ける事は難しいので、結局は新しい指輪の購
入を考えることになります。
 
 
その時は、まず低アレルギー性の金属でアレ
ルギー性皮膚炎にならない結婚指輪の製作を
熟知したオーダー専門店に問い合わせてみて
下さい。
 
 
その上で当ブログで得た知識をもとに、製作
依頼の相談をする際に、少しでもコストを下
げる為に、現在使っている結婚指輪を下取り
に出せるかも同時に聞いてみてください。
 
 
可能であれば、新しいアンチアレルギーの結
婚指輪の購入額から、下取り金属を差し引い
た残額の支払いとなるので減額となります。
 
 
また金属が変わったも、今までの結婚指輪
同じデザインでの製作をしっかりと頼んで下
さい。
 
 
熟練のオーダー専門店であれば、同じデザイ
ンで結婚指輪を仕上げてくれると思います。
 
 
いかがでしょうか。
 
 
 
 

まとめ 

 
1. 結婚指輪でアレルギーにならない4つの金属とは、  Pt 1000、Pt 950 、K22 、チタン  
などです。
 
特に プレミアムなプラチナ、Pt 1000 につい
てはアンチアレルギー金属としておすすめで
す。
 
 ただし、Pt 950 以外の結婚指輪は流通量が
 少ないので、オーダー専門店にて依頼する必
 要があります。
 
 
2. 結婚指輪でアレルギーになる理由は、属が塩分を含んだ汗などに触れることにって、その金属成分が微量に溶け出し、れが体内に入り込んだ時に、体が過剰反することでアレルギーになります。
 
また、アレルギーがでやすい金属は、ニッケル、パラジウム、銅などがあります。
 
これらの金属を含む結婚指輪は、アレルギ
ーのある人避けるべきです。
  
特にニッケルメッキや金メッキされた製品
は避けて下さい。
   
   
3. 今着けている結婚指輪でアレルギー症状が
出てしまった場合には、オーダー専門店に相談して、修理加工の依頼をしましょう。
 
加工の方法として
•  ロジウムメッキをする
•  指輪の内側に低アレルギー金属を張る
どがあります。
 
 
また、低アレルギー金属で結婚指輪を作り直す場合には、信頼出来るオーダー専門店で相談してみて下さい。
 
 
 
もしお近くで相談出来る店舗が見つからない
場合には、私たちにご相談下さい。
 
 
 
お役に立てられたなら幸いです。
 
 
  
筆者 
ヨーアンドマーレ代表
GIA・GG  米国宝石学協会 鑑定士 島田 洋輔
 
 
 
 
 
 
 
 
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