【GIA宝石鑑定士が徹底解説】10月の誕生石・天然トルマリンの魅力!

 
10月の誕生石・トルマリンの魅力
 
 
 
トルマリンという宝石を知っていますか?
 
トルマリンは、宝石の中でもいろいろな色が出るものとして有名であり、世界的にも人気の高い宝石として知られています。
 
中でもピンクトルマリンは、ピンクサファイアと並んで、数少ないピンクカラーの宝石として知られ、パライバトルマリンは、希少な超貴石として不動の人気を博しています。
 
 
このプログでは、宝石の権威・米国宝石学協会・GIA公認の宝石鑑定士であり、25年以上に渡ってオーダーメイドの結婚指輪を製作を行ってきた、宝石のエキスパートが、トルマリンの魅力ついて詳しく伝えています。
 
 
 
 
 
 
トルマリンが好きなあなたにとって、結婚指輪や婚約指輪の購入を考えているのであれば、役にたつ情報や知識が得られると思います。
 
 
 
是非読み進んでみて下さい。
 
 
 
 

■ 10月の誕生石. トルマリン

10月の誕生石. トルマリン

 

トルマリンは、10月の誕生石として世界的に知られた宝石であり、ピンクやグリーン、ブルーなどいろいろな色のもねがあります。

その歴史は古く、古代エジプト時代にまで遡り、トルマリンにまつわる伝説も数多くあります。

エジプトのファラオは、トルマリンの結晶が地中を昇りながら虹を突破したときに、その美しいフラッシュ色が得られたと述べており、トルマリンは単なる宝石ではなく、虹のかけらだと当時は考えられていました。

 

 
 

• トルマリンの名前の由来

1702年、オランダ人は未知の鉱物をスリランカからオランダに輸入し始めました。

彼らはそれに、シンハラ語で「混合宝石」または「宝石の小石」を意味する「トゥラ マリ」という名前を付けました。

この名前の由来は、オランダに到着した最初の荷物にまさにこれが書かれていて、その名前が定着したためです。

しかし、トルマリンが別個の宝石として認識されるようになったのは 18 世紀になってからです。

それまでは、緑と赤の品種はルビーやエメラルドと間違えられていました。

 

 
 

• トルマリンの属性

トルマリンは、さまざまな組成のホウケイ酸塩鉱物の一種ですが、すべて同じ基本的な結晶構造を持っています。

トルマリンの結晶は一般に、断面が丸みを帯びた三角形の鉛筆のようなプリズムを形成し、よく形成される岩石とは異なり風化に強いです。

青から青緑の発色として知られており、鉱物としてはベリル属(緑柱石)に属し、エメラルドと同じ仲間と言うことが言えます。

 

 
 

• トルマリンのカラー

トルマリンほどカラーバリエーションが豊富な宝石は他にありません。

この族には 30 種類以上のまばゆいばかりの鉱物種があり、その多くはその色にちなんで名付けられています。

これらには、インディコライト (青)、アクロアイト (無色)、ルベライト (ピンクまたは赤) が含まれます。トルマリンは虹のあらゆる色に加えて、1 つのピースで二色または複数の色になることもあります。この宝石の多様性は驚くべきものです。

トルマリンの結晶は不透明なものから透明度の高いものまでさまざまで、多くのタイプはファセットカットされると信じられないほどの光沢と輝きを放ちます。モース硬度スケールで 7 ~ 7.5 のトルマリンは、日常の着用に適しています。

 

 

ウォーターメロントルマリン 

ウォーターメロントルマリン

 

 

トルマリン ファミリーの中で最も美しく個性的な宝石として知られています。

宝石が結晶として成長して行く過程で、ピンクカラーの結晶だったものが、鉱物に含まれるものが変化し、色もグリーンに変化して行ったものと考えられます。

まるで地層のようにカラーが変化したウォーターメロントルマリンは、自然から作られた美の鉱物と言えます。

 

 

ピンクトルマリン 

 

ピンクトルマリンは、トルマリンカラーの中てグリーントルマリン並んで、流通量、人気共に高い宝石です。

また、数少ないピンクカラーの宝石として知られ、ピンクサファイアと人気を2分するレディスジュエリーの宝石です。

オレンジやパープルを含んだピンクカラートルマリンは、ピンクサファイアに比べて深みのある色にて、全世代の女性に支持されています。

 

  

グリーントルマリン 

グリーントルマリンは内包物が少なく透明度の高い宝石です。

同じグリーンの貴石・エメラルドよりもキズが少なくいため、その深いグリーン色が高く評価されています。

エメラルドに似た色なので、かつてグリーントルマリンはエメラルドと混同されることも多かったと言われています。

また、グリーン トルマリンには、濃い黄緑色、オリーブ グリーン、茶色がかった緑色のニュアンスのものもあります。

そして、青緑色から濃いボトルグリーンまでの範囲の特に素晴らしいトルマリンがあります。

 

 

 
 インディゴブルートルマリン
 
 
 
 

インディコライトとも呼ばれる上質なインディゴ トルマリンは、トルマリンの中でも最も希少な品種の 1 つです。

この名前は当初、緑や黒の色合いのない深い青色の宝石にのみ付けられていました。

ただ今では、海の緑と青を混ぜたカラーのトルマリンにも使用されています。

他の種類のトルマリンと同様に、インディコトルマリンには通常、小さな内包物が含まれているため、完全にきれいな石はさらに価値が高くなります。

一般にトルマリンの光沢はそれほど強いわけではありませんが、インディゴには際立つ輝きがあり、この宝石はどんな光の下でも魅力的な煌めきを放ちます。

それは、キャンドルの光の下では格別です。

この色の耐久性のある非加熱石は他にまだ発見されておらず、たとえばすべてのトルマリンの中で依然として最も高価な非加熱パライバよりも、非加熱インディゴが見つかる可能性がはるかに高いです。

これが、宝石の自然な未処理の美しさを愛好する人々にとって、上質なインディゴが非常に魅力的な理由です。

 

 

 パライバトルマリン

 

パライバトルマリンは、トルマリン属の中で最も希少性が高く、その価格は、ダイヤモンドをはるかにしのぐ価値があると言われている、マリンブルーの色鮮やかさと、耐久性を併せ持つ宝石です。
 
 
元来トルマリンは、手頃で手に入れやすい宝石でしたが、1980年にブラジルのトルマリン鉱山で、色鮮やかな電気青緑色の品種が発見されました。
 
 
その美しい宝石は、瞬く間に話題となり、それまでのトルマリンの常識を覆して、上質なサファイアとルビーの価格さえも超える値がついたのです。
 
この新しいマリンブルーのトルマリンは、発見されたブラジルの地域にちなんで、パライバと呼ばれるようになりました。
 
 
 
 
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• 10月の誕生石

トルマリンは、10月の伝統的な誕生石であり、また天秤座の星座石としても、昔から変わらず伝統的な宝石と見なされています。

その石言葉は、広い心 ・ 幸福 ・ 希望 です。

 

 

 

 

 

 

■ トルマリンの化学的性質

 
• バラエティ:トルマリン属(電気石)
 
• 結晶体:六角柱
 
• 色:多種な色彩
 
• 熱処理:熱処理の可能性があります
 
• 硬度:7.0 - 7.5
 
• 比重:3.0 - 3.3
 
 
 
 

■ トルマリンの化学的特性

 

人体の生命エネルギー(健康な人は0.06ミリアンペア)と同じトルマリン鉱石の結晶体の特長として、結晶の両端がプラス極とマイナス極が分極しています。

このため、分極電気が生じます。トルマリンが発生させる微弱電流の働きで、水や空気中の水分を電気分解し、マイナス空気イオンを発生させます。

 

 
 

■ トルマリンの価格

 

天然トルマリンは採掘量も多く、また割と大きなサイズのもの採れるので、特別な色種でなければ比較的手頃な価格で購入する事が出来ます。

ただ、先に紹介した『インディゴトルマリン』や『パライバトルマリン』など、希少性が極めて高いものに限り、ダイヤモンド以上の非常に高額になります。

 

 

■ トルマリンの神話

 

トルマリンは、1600 年代後半から 1700 年代前半にイタリア西海岸沖でオランダの貿易商によって初めて発見されました。

歴史のある時期、ピンクと赤のトルマリンはルビーであると考えられていました。

 

ピンクトルマリンはルビーよりもピンク色になる傾向がありますが、外観の類似性が非常に強いため、ロシアの王冠の宝石の石はルビーであると長い間考えられていました。

 

また、中国人は何世紀にもわたってトルマリンを使って人物を彫刻したり、彫刻したりしてきました。古代の例は今でも博物館に展示されており、石の耐久性の証拠となっています。

 

トルマリンは、悟りを与え、精神的な事柄に力を与え、対立を調和させ、卑金属を金に変える物質であると信じられています。

また、現代ではアフリカの部族、ネイティブアメリカン、オーストラリアの先住民族によって、あらゆるものから身を守るお守りとして使用されています。

 

トルマリンは、愛を促進し、感情的な痛みを優しく分散させ、混乱した感情を解消するため、心に特別な傷を負っている人にも適しています。

人間関係を混乱させることが多いネガティブな感情を落ち着かせます。 

 

ピンクトルマリンは、恐怖に対処するのが難しい人、パニック発作を起こしている人、または内なる混乱や恐怖を癒すのに役立つ何かを必要としている人にとっても非常に価値があります。

 

いかがでしたでしょうか。

もっとトルマリンについて知りたい時は、なんなりと私たちにお聞き下さい。

 

お待ちしております。

 

筆者 
ヨーアンドマーレ代表
GIA・GG  米国宝石学協会 鑑定士 島田 洋輔