婚約指輪や相続のキーパーソン宝石鑑定士!その3つの特徴

 婚約指輪や相続のキーパーソン宝石鑑定士!その3つの特徴

 

 

宝石鑑定士という仕事があります。

 
文字通り、高価な宝石の真偽を見極め、その
品質をランク付けする職業です。
 
 
ただ、彼らがどこでどの様に働いているのか、ちょっと想像出来ませんよね。
 
 
普段、表舞台に出てくる事のない宝石鑑定士
が、その能力をとても必要とする時がありま
す。
 
 
それは、資産家が亡くなった際に、所有して
いた宝石の相続を巡って、その価値を特定す
る場合。
 
 
また、高価な宝石をオークションにかける時
に、その市場価値を特定する場合。
 
 
 
鑑定士として、億単位の宝石を見る機会な
ど、一生に一度あるかないかです、緊張が
走る瞬間でしょう。
 
 
 
一般の日常生活の中で触れる事のない、この
宝石鑑定とはどんな世界なのか、おえいた
します。
 
 
参考にしてみて下さい。
 
 
 
 

1.宝石鑑定士は国家資格ではない!信用第一

宝石鑑定士は国家資格ではない!信用第一の仕事 
 
 
   
宝石鑑定士になるには、鑑定士を養成する学
校を卒業すると同時に、その卒業証書をもっ
て鑑定士と認められます。
 
 
ただ、これは国が認可した試験が行われる訳
はないので、その学校を卒業すれば誰でも
なれるのです。
 
 
では、彼らの主な就職先として最も一般的な
のは、宝石の鑑定を専門に行う鑑定会社で
す。
 
 
日本で最もメジャーな鑑定機関としては、
中央宝石研究所 があり、そこから発行され
た鑑定書によって、その宝石の種類や品質を
証明します。
 
 
ダイヤモンドの婚約指輪を購入すると、必ず
その品質を証明する鑑定書がついてきます
が、これに当たるものです。
 
 
そんな鑑定書を発行する会社で、多くの宝石
鑑定士が働いています。
 
 
 
次に主な勤務先としては、宝石店やジュエリ
ーメーカーなどでしょう。
 
 
特に宝石店舗での鑑定士の役割は、来店顧客
に対する信用を得ることに尽きます。
 
 
一般の顧客にとっては、目にすることの少な
い高価な宝石の購入を考えた時、接客担当
が宝石鑑定士と言うだけで、その店の信用
は格段に上がります。
 
 
宝石鑑定士には、顧客を騙したり、営業に偏
った接客はしないという、高い信頼性がある
からです。
 
 
信用第一の宝飾の世界にあって、その存在
とても大きいと言えます。
 
 
 
 
 

 2.鑑定士は宝石の値段は教えない!

鑑定士は宝石の値段は知らない!

 
 
  
鑑定士の仕事は、その宝石の種類を特定し、
品質の良し悪しを確定する事にあるので、
 その値段については、基本的答えません。
 
 
理由としては、宝石とは指向性の強い、そし
て高価なものなので、元来は売り買い双方の
合意の元で価格が決められるものです。
 
したがって定価の様なものは存在しないとい
うのが、石の世界での一般的なコンセンサ
スとなっるからなのです。
 
 
 
例えば、このルビーの指輪を親から譲り受け
たとしましょう。
 
ビルマ産のピジョンブラッド・レッド、つま
り最高級のカラーグレードのルビーです。
 
 
 
 ビルマ産のピジョンブラッド・レッド、つま  り最高級のカラーグレードのルビーです。
 
これを宝石店に持っていったところ、たまた
ま宝石鑑定士と話す事ができました。
 
 
あなたは当然こう聞くでしょう。
 
「  これは、親からもらった指輪なんですが、本物ですかね。いくら位するものですか
ね? 」
 
 
 
するとその宝石鑑定士はルーペを覗きなが
ら、
 
 
「  これはもちろん本物のルビーです。それも素晴らしい品質のものですね。
 
ただ、市場価格はなんともお答えしかねま
す。
 
この様な宝石が欲しいと思う方は、高い金額を支払うと思いますし、興味の無い方は全く出しません。
 
軽々にお値段を出すことは難しいのです 」
 
 
 と言うでしょう。
 
 
勿論、経験豊かな宝石鑑定士であれば、その
鑑定結果如何によって、その宝石の価値、価
格が大く左右されることは分かっているの
で、市場価格はる程度知っています。
 
 
また、顧客側としても、その宝石の価値を知
りたいのと、値段を知りたいのは同義語で
す。
 
 
その宝石は価値はあるが、値段は分からない
と言われても、答えになっていません。
 
 
 
そもそも宝石鑑定士の養成学校では、石の
値段について学ぶことはありません。
 
 
また、価格についての質問について知識があ
っても答えてはならない、その値段で買い取
ってくれと言われかねないから。
 
 
そう教えられているのです。
 
 
ただ、どうしても売りたい宝石があって、そ
価格が一般市場で数百万円に値するかどう
位は答えてくれると思います。
 
 
そんな場合には、信用のおけるオークション
ハウスなどに預けて、買ってくれる人を探し
てもらうのが良いのではないでしょうか
 
 
 
 
 

3.相続する宝石の価値を安くして!高くして!

相続する宝石の価値を安くして!高くして!

 

 
宝石鑑定士が最も必要とされる時がありま
す。
 
 
それは、相続したものの中に高価な宝石があ
り、それを申告する必要がある時です。
 
その相続税を算出する為に、その価値と市場
価格を出す、プロからのレポートが必要とな
ります。
 
 
皆が知っている宝石のプロとは、鑑定士に他
なりません。
 
 
 
世に存在する物のほとんどに市場価格をつけ
る事が出来ます。
 
 
宝石も価格設定をすることは出来ますが、微
小な違いによって価格が何十倍にも跳ね上が
るものは他にはありません。
 
 
その鑑定結果によっては、その宝石の相続額
が、5万円になるか1億円になるかの違いが出
てきます。
 
 
例えば下の宝石を相続したとします。

 

オーバルカットのピンクダイヤモンド

 

 
 
3カラット相当のピンクサファイアであれ
ば、20万円前後の価値となるでしょう。
 
 
ただ、もしピンクダイヤモンドのビビットピ
ク、VS1  と鑑定されたならば、1億5000万
の価値にもなり、ある意味大変なことにな
しまいます。
 
 
このクラスの遺産相続額であれば、一般相続
率は40%以上になり、普通の人が簡単に払
る額では無くなってしまいます。
 
 
 
したがって、宝石鑑定士が、相続する高価な
宝石の価値を鑑定する場合には、往々にして
ダウンバリューに見積もって欲しいとの依頼
になって来るのです。
 
 
簡単に言えば安い宝石と言って下さいという
とです。
 
 
ただし、今度はその宝石をオークションにか
けたり、実際に売る場合には、当然なるべく
高い金額にて提示したいと考えるので、価値
の高い鑑定結果を要求されます。
 
 
先に言った様に、宝石鑑定士は国家資格では
ないので、変な鑑定結果を出しても免許を剥
奪されることはありませんし、そもそも鑑定
士の免許は存在しないのです。
 
 
 
宝石の価値を確定する事が出来る宝石鑑定士
にとって、最も大切にすべき事は中立性と
用なのです。
 
 
 
 
いかがでしたでしょうか。
 
 
宝石鑑定の世界は、中立性が求められます
が、同時に宝の山を相手にする、とても特異
な世界といるので、高いバランス感覚が必要
な職業と言えます。
 

 

 

筆者 
ヨーアンドマーレ代表
GIA・GG  米国宝石学協会 鑑定士 島田 洋輔
 
 
 
 
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