緑色のダイヤモンドは、カラーダイヤモンド
ファミリーの中でも最も希少なもので、多く
の場合美術館展示で見たことがあるレベルで
しょう。
そのため、自然色のグリーンダイヤモンドが
投資対象として、オークションなどで高額で
取り引きされています。
1.ナチュラルグリーンのダイヤモンド

グリーンダイヤモンドの多くは、微妙な緑色
を示すにとどまり、黄色や青、または灰色の
色調が混ざった中間色のものが大半です。
したがって、最も価値のある強い彩度のグリ
ーンカラー、「ファンシーインテンスグリー
ン」または「ファンシービビッドグリーン」
のダイヤモンドは非常に希少価値が高く、プ
レミアム価格になります。
さて何故ダイヤが緑色になるのでしょうか
ダイヤモンド結晶が地下にある間に、ウラン
やトリウムなどの放射性物質を含む岩石か
ら放射線を浴びることにより、稀に赤や青の
スペクトルを吸収し、緑色を発色するものが
あります。
その原石をファセットカットして、魅力的な
グリーンダイヤモンドとなります。
そのグリーンの色合いが素晴らしいものと、
そうでないダイヤモンドの差は、放射線を浴
びる前の原石の品質によります。
窒素不純物を含むダイヤモンド原石が放射線
を浴びた場合は、色むらがあり透明度の低い
グリーンになります。

また、稀にダイヤモンド結晶の炭素原子内
に、不純物を全く含まない原石があり、それ
が放射線を浴びた場合には、透明度が高く、
ビビッドなグリーンを放つダイヤモンドとな
ります。
これら不純物を全く含まないダイヤモンドの
原石はタイプ2と呼ばれ、宝石品質のダイヤモ
ンドの1%以下しな産出されない、非常に希少
価値が高いものです。

2.トリートグリーンのダイヤモンド

天然のグリーンダイヤモンドの希少性が高
く、市場で手に入れるのが極めて困難な為、
一般的に見かけるグリーンダイヤモンドの多
くが、研磨されたダイヤモンドへの低放射線
処理により、グリーンカラーを加えたもので
す。
この処理は1940年代後半から使用されてお
り、ほぼ無色または黄色のダイヤモンドに処
理を加えており、経年変化によって緑色が薄
くなったり、無くなったりすることはありま
せん。
これら人工的なカラーダイヤモンドは、同品
質の天然グリーンダイヤモンドよりも大幅な
低価格で販売されています
3.有名なグリーンダイヤモンド

5.03カラットのオーロラグリーンダイヤモンド
「オーロラグリーン」ダイヤモンド

このピンクダイヤモンドに囲まれた、5.03カ
ラットのオーロラグリーンダイヤモンドのリ
ングは、2016年にクリスティーズのオークシ
ョンにて、1620万ドル.日本円にして約17億8
千万円で取り引きされました。
これは、オークションでグリーンダイヤモン
ドに支払われた最高価格であり、米国宝石学
協会ーGIA で格付けされた最大の自然色のフ
ァンシービビッドグリーンダイヤモンドで
す。
「ドレスデングリーン」ダイヤモンド

ドレスデングリーンは、VS1の透明度グレード
の41カラット、天然グリーンタイプ2のダイヤ
モンドです。
このダイヤモンドの歴史は、ポーランドのア
ウグストゥス3世がオランダの商人から1722
年に購入したものであり、その後200年以上
にわたり、ドイツのドレスデン城に展示され
て来たところから、この名前がついたと言わ
れています。
グリーンダイヤモンドに少し興味を持ってい
ただきましたでしょうか。
まだまだ一般的ではないこのグリーンダイヤ
モンドを使った婚約指輪のオーダーを考えて
おられるなら、是非お手伝いさせていただき
ます。