ダイヤの婚約指輪は日本の経済状態を映す鏡!その2つの理由

ダイヤの婚約指輪は日本の経済状況を映す鏡!その3つの理由

 

 

 来年位には結婚をと考えている男性は、そろ
 そろ婚約指輪をスマートフォンで検索して探
 し初めます。
 
 ただそんな男性は、結婚を控えた男性の約3割
   くらいだという事を知っていますか。
 
 周りが皆婚約指輪を購入しないのであれば、
 自分も少し考えてみようかな、そう思います
 よね。
 
 
 15年前は、婚約指輪の取得率は85%だったの
 が、今では35%位と言われています。
 
 どうして日本では、急に婚約指輪が購入され
 なくなったのでしょうか。
 
 
 ダイヤモンドや宝石の動きを見れば、今の日
 本の経済状態がハッキリと見えてくるので
 す。

 

 

 1.お金持ちの国にダイヤモンドは集まる

お金持ちの国にダイヤモンドは集まる

 

 
 ダイヤモンドや宝石などと言うものは、元来
 無くても困らないものであり、装飾品の中で
 も最も高価なものです。
 
 したがって、富裕な人であったとしても、海
 外旅行や不動産、高級時計や高級外車を購入
 したその後、つまり最後に余ったお金が回っ
 てくるもの、それが宝石なのす。
 
 この余剰金が多い国や人をお金持ちといいま
 す。
 
 
 古今東西、ダイヤモンドはその国の個人個人
 がしっかりとお金を持つ国に集まって来る
 です。
 
 そう言う意味では、バブルの時代の日本は、
 確かにお金持ちが多かった時代だといえま
 す。
 
 なぜなら、当時のダイヤモンドだけの市場で7
 兆円を超えており、宝飾業界全体の規模とし
 ては10兆円と言われていたので、米国を抜い
 て間違い無く1位だったのです。
 
  
 当時、5カラット〜10カラットのダイヤモン
 ド、小売価格で1000万円を優に超えるものが
 飛ぶように売れていました。
 
 時には、億単位のピンクダイヤモンドが月に
 何十ピースも輸入されていました。
 
 
 この様な高額なダイヤを購入していたのは、
 昔からの資産家では無く、俄かに現金を手に
 した、中小の不動産事業者や小売事業者であ
 り、その余剰金の使い道に困った人達が節税
 の為に購入していたのです。
 
 また、そう言った中小企業の従業員にも、当
 然多額の給与がボーナスとして支払われてい
 たので、高給取りの銀行員よりも手取りが良
 かった時代でした。
 
 その結果、結婚を控えた男性たちは、挙って
 高額なダイヤモンドの婚約指輪を購入してい
 ました。
 
 その取得率はほぼ1 0 0%だったのです。
 
 
 
 

 2.バブル以降一度も景気は回復していない!

 

 実体経済という言葉があります。

 アベノミクスのおかげで、8年近く景気が良か
 ったといいますが、実体経済はどうだったの
 てしょうか。
 
 テレビの街頭インタビューに応じたほとんど
 の人は、景気が良いという実感がないと答え
 ています。
 
 
 宝石業界から言える事は、バブル以降この30
 年近く日本の景気が良くなった事はありませ
 ん。
 
 上記のグラフは、1990年からの宝石業界への
 お金の流入をシンプルに表しています。
 
 若干の上下動はあるものの、一見して分かる
 通り、どんどん減って来て、最盛期の4分の1
 くらいにまで落ちています。
 
 つまり日本人の個人の収入は確実に減ってお
 り、宝石を買う余剰資金などほとんど無いの
 が実情です。
 
 
 
 ただ、婚約指輪の購入数は、既に市場規模が
 半減していた2008年頃までバブル期と同じ位
 の 85% を維持しており、その後に急減してい
 きます。
 
 その結果、今では婚約指輪を購入するカップ
 ルは、全体の35% 程度と言われています。
 
 では、どうしてバブル崩壊後15年近くも婚約
 指輪の取得率が下がらなかったのか、それは
 その当時の男性たちが皆、金額を下げても購
 入し続けたからです。
 
 ちなみに1990年前後の婚約指輪の平均購入価
 格は50万円前後、2006年にて38万円前後、
 そして、現在は25万円前後と推移して来てい
 ます。
 
 つまり、2006年位までは無理をしてでも婚約
 指輪を購入していましたが、その間も給与は
 下がり続け、徐々に婚約指輪を購入する余裕
 がなくなって行き、買わない男性が増えてい
 ったと考えられるのです。
 
 
 アベノミクスのおかげで、8年近く景気が良か
 ったといいますが、実体経済は悪くなる一方
 です。
 
 結婚を考えるカップルにとっても、厳し
 代の中で結婚の準備をしなければなりま
 ん。
 
 
 結婚後に資金がしっかりと貯まった時点で婚
 約指輪を贈るスタイルも、また素晴らしいの
 ではないでしょうか。