【デザイナーが解説】結婚指輪のオーダー依頼をデザイン画だけで決めてはいけない3つの理由!

 
 結婚指輪のオーダー依頼をデザイン画だけで決めてはいけない理由3つ
 
 
 
結婚指輪の購入を考え初め、オーダーメイでの依頼も視野に入れて話しを聞ききに店舗に行ってみました。
 
 
どんな感じのリングが好みですか?
 
と聞かれたので、スマホの画像検索などでつけた好みのデザインを店員に伝えたとろ、『  お伝えいただきました結婚指輪は、現在当店にはありませんので、オーダーされたいングのデザイン画を描いてみましょ  
 
とデザイナーがデッサン画を描いてくれました。
 
そのデザイン画がとても良かったので、製作依頼して完成した結婚指輪を見てビックリ。
 
想像と全然違うものでしたが、仕方なく35万円を払いました….
 
 
10年位前までは、結婚指輪をオーダーメイドで依頼した時に、こういったトラブルがよく起こりたした。
 
なぜこんな事に?
 
 
 
宝石の権威、米国宝石学協会・GIAの宝石鑑定士であり、また16年以上にわたり、5000組を超えるカップルに結婚指輪を届けてきた、オーダーメイドのエキスパートであるクラフトデザイナーが執筆したこのブログでは、『デザイン画だけに頼ったオーダー依頼の危険性やそれに代わるワックス原型と何か』などオーダーメイドで結婚指輪を依頼する際の正しい手順を伝えています。
 
 
 

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GIA・米国宝石学協会 宝石鑑定ディプロマ
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 GIA・米国宝石学協会  宝石鑑定ディプロマ
 
 
 
これから結婚指輪のオーダー依頼を考えているカップルにとって、多くの正しい情報を与えてくれています。
 
是非参考にしてみて下さい。
 
 
 
 
■ 序章
 
ジュエリーのデザイン画など描いてもらったことなどないので、それが素晴らしいものであれば、当然このデザイナーにお願いしようかなと思ってしまいますよね。
 
 
ただそれだけで結婚指輪のオーダー依頼を決めてはいけません。
 
 
では実際にはないリングをオーダーメイドで依頼するかどうかは、どのように判断すればよいのでしょうか。
 
 
 
 

 1.デザイン画だけで結婚指輪のオーダー契約をしてはいけない

デザイン画だけで結婚指輪のオーダー契約をしてはいけない

 
これから作ってもらおうとする結婚指輪の、リジナルのデザイン画を描いてもらうなんて初めての経験です。
 
それが素晴らしい画であれば感動すら覚えます。
 
ただデザイナーが描いたデザイン画は絵としては美しいと思いますが、15センチ四方に描かれたデッサン画は、想像で描かれた『 絵 』です。
 
その『 絵 』が頭のなかにあるイメージに近いからといって、また綺麗だからといって、それだけを信じて高額なオーダー依頼をしてはいけません。
 
 
それが婚約指輪にしろ、結婚指輪にしろ、実際には直径3、4センチの輪です。
 
目に入る実物は、デザイン画とは全く違う印象のものになります。
 
あくまでデザインを詰めていく上でのツールとして、デザイン画は役に立ちますが、それを契約する為の設計図のごとく説明するお店はトラブルの元です。
 
 
ネットでお気に入りの結婚指輪を見つけて、実際に店に見に行くと、『 ネットで見た印象と全然違う 』
 そう言うカップルはとても多いのです。
 
 
ネットで見た画像は大きく鮮明ですが、実際には指にした時に見える、4cm前後のものなので違って当然です。
 
これはデザイン画と同じ現象なのですが、物の拡大写真でさえこうなので、想像で描かれたデザイン画は、全く別のものと考えた方が良いのです。
 
 
 
 
 

2.結婚指輪のデザイン模型をオーダー依頼する理由

 
 
結婚指輪のデザイン模型をオーダー依頼する理由
 
 
 
 
それでは、店頭には無い、これから製作するを実物大で見たい場合にはどうしたらいいのでしょうか?
 
 
そんな時は、ワックスで作れた原型の模型、ワックスモデルの製作を依頼してみて下い。
 
 
ワックスモデルとは、結婚指輪の完成デザインを、ロウソクのろうと同じような素材で、全く同じ形に再現したものです。
 
これで、欲しい結婚指輪の原型を製作しもらう事が出来れば、自分のサイズで作られたリアルなリングデザインを見る事が出来るのです。
 
 
また、指に入れてみて、着用した時の感じも見る事が出来るので、自分の希望に叶っているかどうかを確認する事も容易です。
 
 
もう一つ、このワックスモデルを製作する事による利点があります。
 
それは、かなり正確な見積もり額を出すことができます。
 
 
このワックスモデルと同じものを、プラチナや、ゴールドにて作った場合の、それぞれの量、すなわちグラムが正確に出てくるので、使用する金属量から見積もり金額もかなり正確に出す事が出来るのです。
 
 
つまりこのワックスモデルを見てから、結婚指輪のオーダー依頼の成否を決める事が出来るのです。
 
 
 
 
 

 3.納得したデザインで結婚指輪をオーダー依頼する

納得した形で結婚指輪をオーダー依頼する

 

ただ、こういったオーダーリングの原型ワックスモデルの製作にも、依頼料金を取るところが多いのが現状で、もしその原型モデルのデザインが気に入らないと思っても、既に金額が発生してしまっています。
 
 
したがってキャンセルし辛く、納得出来ないまま依頼の契約を結ぶしかない状態になります。
 
 
しかし、納得しないまま結婚指輪のオーダーを依頼すべきではありません。
 
その為には、依頼を決める前に、納得出来るまでしっかりと質問をして理解できるまで説明を求めて下さい。
 
その手段として、先にお伝えしたワックスモデル製作を無料で要求してみて下さい。
 
 
その際、断られたり、高額なワックス製作料を請求するようであれば、敢えてその店でのオーダーメイド依頼は諦めるざるを得ません。
 
 
繰り返しになりますが、納得出来ていない段階での、結婚指輪のオーダーメイド依頼はするべきではありません。
 
また、こちらの理解に関わらず、購入や契約を迫って来る店舗も避けた方が良いでしょう。
 
 
 
 

まとめ

 
結婚指輪や婚約指輪をオーダーメイドで依頼する場合には、デザイン画だけでを見て判断してはいけません。
 
その理由として  
 
 
 1. 美しく描かれたデザイン画は、オーダーメイドで製作する結婚指輪のイメージを、客と共有する為のツールであり、実物のリングとは全く違うものです。
 
 
 2. これからオーダー製作する結婚指輪を実物大で見たい場合には、ワックスという素材で作られた模型の製作を依頼しましょう。
 
全てが完成するリングと同じなので、しっかりと確認することが出来ます。
 
 
3. 結婚指輪オーダーメイド専門店にて、もしワックス模型の製作を断られたり、高額な製作料金を請求された場合には、そのショップでの依頼はおすすめ出来ません。
 
 
 
 
いかがでしたでしょうか。
 
 
私たちヨーアンドマーレにもデッサンデザイン画を描くデザイナーはいます。
 
ただそれをどの様に使えば、結婚指輪オーダメイドの世界をより素晴らしいものになるか、そこがポイントです。
 
 
 
是非参考にしてみて下さい。
 
 
  
 
筆者 
ヨーアンドマーレ代表
GIA・GG  米国宝石学協会 鑑定士 島田 洋輔